ターシャの部屋
August 28, 1915 - June 18, 2008

ターシャテューダーは2008年6月18日ヴァーモントのご自宅で永久の眠りにつかれました

ご冥福を心よりお祈り申し上げます

ターシャの生き方にあこがれた多くの人たちの心の中で
これからも永遠にターシャは生き続けることとおもいます

なお ターシャのファミリーによってメモリアルウェブサイトが公開されています

最終更新日 平成20年6月21日

初めに
皆様はターシャテューダーことをご存知でしょうか?
アメリカの子供達にもっとも愛されている絵本の挿絵画家です
彼女現在はニューイングランドのバーモントで1830年代の生活様式そのままに暮らしています
30万坪という広い敷地には花が咲き乱れたくさんのコーギ犬と、鳥や動物達とともに自然の中で心豊かに暮らしています

四季折々の行事を大切に守り私達現代人が忘れ去った古き良き時代そのままの暮らしを営んでいるのです
ターシャの家を訪れた人は200年前にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります
ターシャの庭仕事と手仕事、料理はどれもみなすばらしくドールハウスに登場する人形たちはその世界で暮らしているかのようです

1枚のシャツを作るのに麻の繊維を取るためのリナムペレニアムという花を育て収穫し川の水にさらし たたき 梳き 紡いで糸にしますできあがった糸を庭から摘んできたセイタカアワダチソウの花で染め織り上げます
そうしてできた布を切って縫ってシャツに仕上げるという気の遠くなるような作業を3年もかかって完成させしまうのです

昔ははみなそうして丹精こめて衣服を作っていたのでしょう
そうしてできた服は大切に大切に着られ つぎを当てられたりしながら親から子へとボロボロになるまで着られ衣服としての役目を終えるとパッチワークという技法で寒さをしのぐためのベッドカバーや敷物などにに形を変えて最後の最後まで使われていったのです

現代社会ではコストが優先されものを大切に使う習慣が失われつつあります
時計や電化製品など修理するより新品を買ったほうが安いなどという現象が起き大量の品物が使い捨てにされています

こんな社会にあって豊かさって一体なんだろうと思うたび ターシャのような生きかたができることこそ本当の豊かさなんじゃないかと思うのです

今の私の生活はターシャになんて程遠いけれどターシャのような素敵な年の重ね方をして魅力あるおばあちゃんになりたいと思っています

本屋さんの店頭でもしターシャの本に出会ったら是非立ち止まってターシャの世界を覗いて見てください

本との出逢い
私が初めてターシャのことを知ったのは96年の秋 吉祥寺の本屋さんの店頭での事でした
帰りの新幹線まであまり時間がなかったのと本の値段が高かったこともあってその時は買えなかったのですがいつまでも心に残っていて買わなかったことをずっと後悔しました
3月になって10年来のお客様であった久美子さんとその不思議なおばあちゃんの話で盛り上がりようやく手に入れた1冊を隅から隅まで読みました
写真集なのに読むというのもおかしな事ですが写真を読んだのです
そこに映し出されているターシャの生活を取りまく道具のひとつひとつ、ターシャの庭を飾るお花のひとつひとつが生き生きと伝わってきて私の心を潤してくれるのを感じました

当時私は海外の種苗やさんからシードカタログを取り寄せては種を並行輸入で購入し夢中になって蒔いて育てていた頃でした
雪に閉ざされた冬の間中カタログをむさぼるように読みふけり春になったら何を蒔こうかとあれこれ思いをめぐらせるところはターシャの暮らしにも重なるところがありとてもうれしかったものです
3年間で蒔いた種の種類は約600種類
日本ではまだ珍しい種類の花の種をどっさり買い込み春が来るのを今か今かと待ち焦がれたものでした

そして蜜蝋のキャンドル作り
これもペンションの暮らしの中で覚えた楽しみのひとつでした
水風船に溶かした蜜蝋を何度もかけて作るランタン形のキャンドルホルダーに蜜蝋で作ったキャンドルを灯すとまるで月の明かりのようで後にターシャの「パンプキンムーンシャイン」という絵本から名前をいただいてムーンシャインランタンと呼び今も作り続けています
(モンテではお泊りいただいたお客様とフラワープログラムという体験メニューの中で一緒に作って楽しんでいます)
種から育てた花を押し花にし蜜蝋のランタンに閉じ込めキャンドルの揺らぐ炎で透かして見るとそれはそれは美しく 長かった作品作りの苦労も吹き飛んでしまいます


二人展のこと


97年の春に久美子さんからお誘いをいただいて6月には渋谷で『花のある暮らし ・・・・ターシャ・テューダーに魅せられて・・・・・』というテーマで二人展を開きました
二人展といっても久美子さんとお友達の掘さんの絶大な協力があってこその開催でしたから実際は3人展だったかもしれません。

自然素材を使って糸と針で魔法のように作品を作り出す久美子さんの手仕事の世界は私にとってはまさにターシャのようでした。
バッグやベビードレス ピンクッションなどどれをとってもため息が出るほど素敵でした。
久美子さんが作った刺繍やビーズの作品と私が作ったアジサイのリースやキャンドル 種を蒔いておこしたポットの苗などを展示し即売をさせていただきました。
このときにターシャの本にあった蜜蝋のキャンドルをディッピングでつくったのですが何回かけてもちっとも太くなってくれず結構大変な作業でした

その後
2回目の二人展の様子はホームページでもご紹介しましたのでご記憶の方もおいでになるかもしれません。

文芸春秋社のご好意でターシャの本の販売もさせていただきました。
編集者の方と共に翻訳者の相原真理子先生もパトリシア・コーンウェルの“検屍官”シリーズの翻訳のお仕事でお忙しい中 2回とも駆けつけて下さいました。

人との出逢い
実は2001年にこのページを作ってから実は一度も更新をしませんでした
けれどターシャというキーワードがきっかけでこのページをご覧いただきメールをくださってお友達になった人もいます。
今回 NHKのBSハイビジョン BS2 総合テレビ「喜びは創りだすもの〜ターシャ・ テューダー四季の庭」が放送されてターシャの生き方に感銘を受けた方もきっと大勢いらっしゃると思います。
私はターシャのライフスタイルそのものに対する憧れはもちろん その凛とした生き方に強く惹かれます。
前にも書きましたが今の私の暮らしはターシャの暮らしとは程遠いけれど40年経ったときターシャのような素敵なおばあさんになっていたいと思います。

お薦めの本 

ターシャの本は写真が重複しているものが多いので最初に買うならこれ!という私のお薦めの本を選んでみました
NO1 暖炉の火のそばで    **ターシャ・テューダー手作りの世界ー  トーバ・マーティン/文  食野雅子/訳
      ターシャの写真集の中でも特に手作りに関する写真が満載です 最初の1冊はこれがお薦めです

NO2 
ターシャ・テューダーのガーデン トーヴァ・マーティン著 リチャードブラウン写真   相原眞理子訳
       
夢のようなターシャのガーデンに咲き乱れる花が素晴らしい

NO3 思うとおりに歩めばいいのよ  ターシャ・テューダーの言葉1
   
    楽しみは創り出せるものよ   ターシャ・テューダーの言葉2 
    今がいちばんいい時よ    
    ターシャ・テューダーの言葉3     


他にもこんなに沢山あります
    

   *ターシャ・テューダーの世界

     **ニューイングランドの四季**
        ターシャ・テューダー著 リチャード・ブラウン写真
         相原眞理子訳


    *ターシャ・テューダーのクックブック
       本文及びイラスト ターシャ・テューダー
         相原眞理子訳


    *ターシャ・テューダーのクリスマス
       ハリー・デイヴィス著 ジェイ・ポール写真
         相原眞理子訳 


    *小径の向こうの家
       **母ターシャ・テューダーの生きかた
        べサニー・テューダー/文  食野雅子/訳 


    *ターシャ・テューダーのドールハウス 
       ハリー・デイヴィス著 ジェイ・ポール写真
         相原眞理子訳        
                  



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